子供の頃は上賀茂の深泥池にたくさんいた、数センチの小さな魚で、メダカと同じく何の防御手段も持たないものだから、外来魚が入ると同時にたちまちやられてしまったようだ。先日、何十年振りかで深泥池を見に行ったら、本当に驚いた。水の中を覗くとカワバタモロコだけでなく、メダカもモツゴもコブナもオタマジャクシすらいない。外来魚を捕らえるためと思われる大きな網かごがいくつか仕掛けられていて、その上半分が黒々と水面から突き出ていたが、その様はまさにゴーストタウンだ。昔ながらの魚の街は壊滅していたのだ、植物相もなにやら貧弱になっているように思えた。50年ほどの間に、池そのものがこんなにまで変わってしまうのかと驚いた。
カワバタモロコの雄は初夏の繁殖期には黄金色になってとても美しい魚だ。今でも日本のどこかにいるのだろうか、久しぶりに顔を見てみたいものだ。
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