2015年8月30日日曜日

はじめに


川の魚は海の魚ほど種類は多くないし、カラフルで美しいものもほとんどいない。しかし、それだけにかえって身近で親しみの持てるものが多い。私は社会に出るまで、京都市北大路の加茂川の近くで過ごした。少年期はドジョウやハヤ、ヨシノボリなどもっぱら魚とり三昧の毎日であった。

社会に出てから、仕事の関係であちらこちらと転居したが、魚好きはかわらず、釣ること,飼うこと、それに食うことも含めて趣味の世界ではずっと魚と関わってきた。年老いた今も変わらず、我が家でライギョとメダカを飼っている。

加茂川を中心に、近辺の川や池或いは転居先などで魚との思い出を昔に遡って拾ってみた。海の魚も好きなのだが、海での魚釣りは社会に出てかなり立ってからだったので、懐かしい思い出となるとたった一度か二度の出会いであっても川魚の方がずっと身近で鮮明に頭に残っている。5060年前の話となると、魚をとりまくいろいろな環境が現在とはまったく異なっていたから、もはや「語り部」の世界だ。所詮、昔はよかったというありきたりの話なのだが、そうかそうかと軽く見ていただければ幸いである。

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